なかなか行く機会がなかったが
大鳥居の萩中公園の東武34号機を見てきた。
国鉄の5600形と同形機を東武がベイヤー・ピーコックに
発注したもので
日本で最後の2B輸入機のグループになるそうだ。
そして最後のベイヤー・ピーコック機のグループで
そして最後の英国機のグループになる。
保存気が1両もないネルソン(タンク改造後の姿なら梅小路の1080号など)に比べて
ピーコック機は東武が昭和40年代まで運用していたのもあって
都内などを中心に数台の保存があって
明治の2大主力旅客機関車の明暗が分かれた形になっている。
このグループは一連のピーテンやネルソンのように
ランボードの傾斜はつけられていなく
比較的高い位置に水平に付く。
ただシリンダーはこのように後ろ下がりになっている。
テンダーはオリジナルよりだいぶかさ上げされている。
テンダーは閉塞されていて
この石炭などは完全なイミテーション。
入換え用途に便利なようにか
右側運転台に改造されている。
スプラッシャーには「Beyer Peacock」の刻印が
東武博物館の5号機のように
ちゃんと磨きだしてあればなお良かった。
蒸気ドームはこのころのピーコック製らしく真鍮の磨きだし。
火室もベルペヤ式で角ばった形態が良くわかる。
平成8年に塗りなおしてこのように屋根を付けてもらったそうだが
さすがに屋根の効果は素晴らしく
現在までかなり良い保存状態を保っている。
このままずっと明治の香り(製造は大正3年)を
後年まで伝えてほしいものである。
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