シャープ・スチュワート社の製造銘板も誇らしげに。
この12号機は元をら出せば
鉄道開業後の2年後に増備された23号機というのは
前半で述べたのだが
最初の10両のうち開業時にお召列車を牽いた2号機を含む4両の
増備型である。(160形蒸気機関車)
前期型に比べるとキャブ回りやコールバンカなどが
少々近代的なデザイン。
150歳になろうかという大古参に牽かれる客車も
当然明治時代のもの
3両とも羽後交通から持ってきたもの。
この最後尾は元新宮鉄道のハ13、明治45年製。
1両目のハ14も同形車両。
昭和40年代まで生き残っていたため明治村の保存車輛に
大抜擢されることとなった。
オープンデッキ、2重屋根の典型的な地鉄木造単車。
中間のハ11は同じ羽後交通組でも
元青梅鉄道の車輛。明治41年製で
他の2両より形態がもっと古典的で
2重屋根の形態など明治中期の流れのデザイン。
東京駅という名の停車場に着くと客車から切り離されて
その先の転車台で方向転換。もちろん手動式。
ちなみに反対の名古屋駅にも転車台があって
基本的に両方向とも逆向き運転はしない。
後ろの車庫にはボールドウイン製の9号機が休んでいる。
こいつは明治45年富士宮身延鉄道出身。
そこから日本鋼管の鶴見を経てやってきたもの。
向きを変えた機関車がやってきた。
両端の駅とも当然のように機回し線があり
どこかのJR北海道の終着駅より駅らしい。
そしてネジ式連結器の連結。
この作業も無形文化遺産になってもいいのではと思う。
ハ13に乗車。
乗車!
ということで一応満足したので
他の展示物へ向かうことにする。
といっても鉄道blogなので鉄道モノ中心。
いきなり鉄道モノではないのだが明治村一番の大物は
この旧帝国ホテルのロビーホール。
帝国ホテルはこいつを解体してしまうという
世紀の大馬鹿をしたと思う。
平等院鳳凰堂をイメージしたシンメトリな造形は
フランク・ロイド・ライトの最高傑作という声も多い。
東京駅の旧派出所。
東京駅開業のときの駅の写真にもしっかり写っている。
旧新大橋。都電がここを渡る写真が有名だが
しっかり都電の複線レールも橋中に敷いてある。
ただ今絶賛塗り直し中で渡ることはできなかった。
そして2代目六郷川鉄橋。2代目といっても
最初の橋は木造ですぐに傷んだので
複線化も兼ねてこの鉄橋に架け替えられたのは
明治10年で先ほどの12号機とほぼ同じ年代物。
その鉄橋の片隅に何故か尾西の1号機。
明治30年製のこの機関車
実質的な名鉄の1号車になるのだそうで
こいつも走ればよいのになぁと。
そして前半の最初のほうで鉄道局新橋工場の建物を紹介したが
こちらも新橋工場、ただ時代はもっとさかのぼり
鉄道開業時の車輛の修復所である。
ここでは紹介しないが中には鉄道ではなくて
紡績機などの明治時代の近代遺産ともいうべきものが
多数展示されている。
その新橋工場の横にイコライザー式の台車が二つ。
TR-10系や明治43年式よりも少し古めかしいものだが
二つと留萌鉄道からやってきたが傷み具合から
車体の保存はならなかったそうである。
そして品川灯台に行って
夏目漱石の家に行って
今回の明治村詣では終了。
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