別海町には西春別の街のほかに
西春別駅前という地名の街がある(こちらのほうがかなり賑やか)。
もちろん旧標津線の駅から地名である。
その西春別駅跡は別海町の鉄道記念館になっていて
標津線の歴史物がいろいろ展示されている。
また昼間は係りの人がいていろいろ案内もしてくれるようだ。
そして記念館の周りは鉄道記念公園として整備されていて
車両も何両か保存されている。
その中でも異彩を放つのがこの派手なデゴイチ。
樺太用に輸出された国鉄制式機ではないデゴイチである。
この説明書きによると
この樺太デゴイチは国内でここだけとあるが
実際には廃車後6両ほど日本に里帰りしていて
内この1両を含めて2両が現存しているようだ。
変わった形の自動連結器。
密閉キャブ、他の国鉄の改造密閉キャブとも形が違う。
炭水車の上面前部の形もストレートになっている。
他にラッセル車のキ100型も保存されている。
ラッセル車でも構内用のキ700などの保存は良く見るが
本線用のキ100はあまりない。
最近塗り替えtられたらしく保管状態は良好。
ただ非常に残念なのは国鉄書体でなく手書きなのは仕方ないにせよ
形式が「キ」ではなく「ヨ」と間違えて書かれている。
これは反対側も同様だった。
あまり見る機会のない後ろ側も。
公園内にはさらにヨ3500(4642 綺麗)と
ホームにキハ22(239 ずいぶん色褪せ)
それから奥行臼以外の標津線の駅名標が保存されている。
何故奥行臼がないかというと
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西春別からさらに数十キロ南下したところに
奥行臼の駅は綺麗に保存されているのである。
しかも国の史跡の指定を受けてもいる。
これは1997年に訪れた時のもので
この時よりも駅舎はむしろ状態がよいのではないかとさえ思える。
この通りホームと駅名標もちゃんと健在。
1面2線に見えるが実はこの駅は島式ホームながら
1面1線の様式の駅である。
一番右は単に貨物船の引き込み線である。
また草に埋もれてしまっているが
本線のさらに左にもう一本側線が復元されている。
左側が貨物ホーム、さらに奥の風呂場様式の建物は
春別駅の駅員用の風呂場を移築したものだそうである。
駅舎を出ると線路を渡ってホームへはこの階段を上る。
待合室内もきれいに保管されている。
残念ながら諸種の事情で室内の公開は
平成30年まで中止中だそうである。
駅事務室内もまるで現役時代のよう。
このようにポイントも残っており
電柱が傾いていなければパッと見は
今にも列車がやってきそうである。
そして次回4回目で2015年の道東鉄道遺産めぐりはおしまい。
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