比較的きれいな形状を保っていた飯田線の車両に対して
もうひとつの旧国の雄である身延線の車両は
いわゆるゲテ物的なものも多かった。
このクハ47063もそのうちの一両。
サハ改造クハなのに原型モハ32系のイメージを一番残している。
クハ化改造の時前面雨樋が原型サハのままの直線のままとされ
なおかつ前面運行燈窓も設置されていなくまさに昭和初期に
横須賀線を走っていたころのモハ32の顔そのもの。
さらに昭和5年製の特徴である車端裾の処理も原型サハのまま。
正面から見ると真四角な顔をしている。
しかも廃車時まで同形態の061とともに前面窓は木枠のまま。
さらに室内は扉間13.1mに渡る超スーパーロングシート。
多分鉄道車両では日本一の長椅子だったのでは?
実はオリジナルのクハ47はすべて昭和6年以降の製造なので
このような顔はモハ32(クモハ14)と改造クハだけだった。