2022北海道ツーリング サロベツ、焼尻天売 3日目天売島
2022年7月22日〜7月26日

7月24、25日早朝 3日目 天売島
画像はクリックで大きくなります。
朝8:45の高速船が欠航になるくらいなので
波やうねりはあるのだが
さすがに倍くらいの大きさのフェリー
昨日の高速船と比べると揺れは全然マシ
9:40出港、25分で(高速船だと15分)で天売島に着く
天売に上陸したらまずはキャンプ場へ
海の宇宙館裏にあるこのキャンプ場は
焼尻のキャンプ場に比べると
ずいぶん人の気配濃厚。
飲み物くらいはすぐに買いに行ける。
ATR まずは島1周サイクリング
焼尻よりずっと急で長い坂を登って
島西端の赤岩展望台と灯台。
レンタサイクルの観光客は
みんな押してこの坂を上る
電アシや原チャリもレンタルあるので
そっちのほうがよさそう。
ATR 赤岩展望台へ歩いて
絶壁の上に立つ展望台からは
もう海しか見えない
千鳥ヶ浦園地から
1周したら昼時なので
フェリーふ頭で昼ご飯
相変わらず昼食べれるところ1件だけだが
少し贅沢してメジマグロ丼
若いマグロの大トロ中トロ赤身
ただ2300円なり
午後から島1周海鳥繁殖地ガイドツアーに参加
まずは黒崎のウミネコの繁殖地
黒っぽいのが今年生まれたウミネコの幼鳥
ただ一番良いところには王者オオセグロカモメが陣取ってる。
くちばしと足が黄色いのがウミネコ、ピンクがカモメ。
足元のこのくぼみがウミネコの抱卵跡。
舗装したところ以外間ほぼ全面に跡がある。
そして赤岩展望台。
上から見る赤岩は鋭い剣のよう
やはり一番良いところは
王者オオセグロカモメが占拠している。
海の透明度が半端ない
黒いところは昆布が透けて見えているそうだ。
この穴は全部ウトウの巣。
この島には80万匹ウトウが営巣していて
ほぼこの辺だけなので
ペアとしてざっと40万個の穴があるそう、
穴は結構深くて1から2m位あるそう。
ただ子育てもほぼ終わりの時期なので
夜の帰巣も最盛期の半分くらいだそう。
千鳥ヶ浦園地の海鳥観察舎より
この崖はウミネコの一大営巣地
燕かと思ったらアマツバメという海鳥で
飛び方なんか燕そのものだが
燕の仲間ではないらしい
鳴き声もずいぶん違う
この辺は天売島最高点(185m)にほど近く
高山系の植物も目に付く
ツリガネニンジン
このヤナギランはかなりの群生をなしていた
1時間半のツアーが終わって一旦キャンプ場に戻る
とりあえず夕飯とシャワー(綺麗なログハウス風温水シャワー室がある)
今日のキャンプ飯はサクサクとんかつのかつ丼
先ほどのキャンプ場の写真のモンベルテントの人が戻ってきた
フェリーふ頭でキャンプ場の受付していた人
自転車で日本1周+全市制覇旅行中で
2,3週間の天売リゾバイ中だそうだ。
寄る7時からのウトウ帰巣見学ツアーへ
先ほどの赤岩展望台でものすごい数のウトウが帰ってきた。
餌をウミネコなどに横取りされないように
巣穴に1直線に向かっていく。
すごい勢いと数で
油断していると体当たりされそうだ
これで全盛期の半分くらい。
場所時間を極限定してのライトアップ
この場所だけ15分くらいらしい
草むらをのぞくとウトウの雛や親鳥がうろうろしている。
そして翌朝早朝
寺沢孝毅氏の小型船によるガイドツアーは
団体の関係で2便目も出て人数の関係で潜りこめた。
みんな寺沢さんのファンの方みたいで女性ばかり
7時過ぎに第2便スタート
1便では予想よりかなり多くの海鳥がいたらしい
こんな感じの小型ボートで海鳥繁殖地へ向かう。
ここ数日波が高く数日ぶりの出港らしく
時期的にもうケイマフリなんかは
あまり期待できないかもしれないという条件だったが
昨晩見たウトウがぷかぷか浮いている
ウトウは暗いうちに行動することが多いので
朝明るくなってからだとあまりいないらしい。
昨日のウミネコの繁殖地の黒崎海岸。
ウミネコの幼鳥が飛んでいる。
ウミネコは2か月くらいで巣立ってもう自分で餌も探せる。
ただ白くなって繁殖できるまでは4年かかるらしい。
ただこのままではウミネコとカモメばかりの島という印象。
ウミウが羽を広げて乾かしている。
ウミウは潜れるように羽が薄く
油っけも少なく羽が濡れてしまうので
飛ぶ前には乾かす必要があるということ
そして赤岩、確かに赤い。
上から見るのとは大違い
遂に絶滅危惧種のケイマフリが
まだ1匹だけで、まあ先ほどの話だと見れただけでも
ウミガラス(オロロン鳥)は2006年には
15羽まで減ってしまって保護活動が行われていて
この繁殖地の鳥はほぼ残部集団になる習性を使ったデコイ
でも左がわに1羽本物が飛んできた。
ペンギンほどではないが泳ぎに特化して
足が体の後ろのほうについていたりするので
飛ぶのは下手で着陸も危なっかしい
基本的にケイマフリもウトウもウミガラスも
繁殖以外は陸に近づくことはないそうなので
間もなく本当に鴎とウミネコだけの島になる。
右端も本物、魚をくわえている。
長年の保護活動が実りつつあり
今年は108羽を数えたらしい。
ここに魚をくわえているということは
雛が中にいるということなので
もう少し増えてるであろうということ。
ウミガラスは巣を作らず露営で1個の卵しか抱卵しないので
オオセグロカモメやカラスに狙われやすい。
カラスは今年大分駆除したらしいが
野鳥のカモメはそうはいかない。
そして餌やりが終わったらまた飛んでいく。
今回カメラはオリンパスOM-D EM1 で
レンズは150-300mm(換算300-600mm)を持ち込んだので
長さ的に結構満足いく写真が撮れた。
この長さもコンパクトな(まあでかいが)マイクロフォーサーズは
今回のような自転車旅行には重宝する。
今日は小魚が多くいるらしく
ケイマフリの群れが至る所に浮いている。
この時期にしては結構珍しい豊漁?状態らしい。
このケイマフリは魚をくわえている。
ウトウやケイマフリやウミガラスは
ウミウのように魚を呑み込んだら吐き出せないので
くわえたままで巣に戻る。
ウミガラスも2匹海に浮かんでいる
ウミガラスなんかは普段なかなか会えなくて
今日は大変ラッキーだそうである。
ウミガラス(オロロン鳥)が飛び立った!
本当に空飛ぶペンギン
さらに奥へ、昨日の海鳥観察舎に下あたりは
オオセグロカモメの繁殖地
灰色の2匹が今年生まれた幼鳥
ウミネコと違ってこの大きさになっても
餌は自分でとれない
さすが海の王者なだけある。
屏風岩あたりはウミウの営巣地。
ただ幼鳥はわからなかった。
再びケイマフリの大群
水面を蹴って一斉に飛び立つ。
真っ赤な足がアクセント
実は口の中も真っ赤なのだよ。
ケイマフリも飛ぶのは苦手系で
いっぱいはばたくけど水面近くしか飛べない。
羽も小さく、水面に向かって羽ばたいて
水面から跳ね返ってきた風も使って飛ぶらしい。
予想より大幅に海鳥がいたので
予定より大分長いツアーになった。
まだ見ていたいが今日は島を離れる日
今9時前、予定の高速船は9:40
無事輪行も終わって船を待つ。
慌ただしくも充実した天売島の1泊だった
高速船は帰りも焼尻によってから羽幌に向かう。
行きと違って海は小型船のツアーが出来るくらいで
穏やかで船は全く揺れない。
ゆっくり去り行く焼尻天売2島を眺めながら1時間の船旅。
焼尻のの走行距離 18km
獲得標高 260m


4日目羽幌炭鉱と熊嵐へ続く