強行日程!南アルプス主稜線(後編)

平成12年10月7日〜9日



荒川小屋のベンチ。
AyuAyuのすぐ後にFさん夫妻。
なにやら地図を見て計算している。
「聖まで行きませんか?」悪魔のお誘い。
今日兎岳の避難小屋まで行ければ何とかなりそうである。
時間を計算すると夜になってしまいそうである。
お互いの装備を確認すると、ライト3つ、電池充分。
食料、AyuAyuちょっと。Fさん大量。
もう行くしかない。
と言うことで10:40荒川小屋出発。
兎岳への長い道のりが始まった。

赤石までの登り返しは標高差で500mある。
12:30 かなり消耗して赤石岳山頂到着。

赤石岳山頂
赤石岳より荒川三山赤石岳山頂は素晴らしい景観。
ここから見る荒川三山は三山と言うより二山と言う感じ。
頂上直下の避難小屋でしばし休憩。
これからの時間を計算すると
やはり兎岳到着は6:30過ぎになりそうである。
避難小屋はぼろくて場所がわかり難いそうである。
果たして無事にたどり着くか?
天気は持つか?予報は夕方から崩れると言っている。

13:20 ともかく雲海に浮かんだ富士山をバックに
赤石岳から聖への縦走路を下る。

赤石より富士山
百間平と兎岳赤石からの急な砂塵の道を下ると
馬の背を経て百間平である。
航空母艦状のこの地はまさに雲上の楽園。
斜面の紅葉と平地部のハイマツの緑のコントラストが・・・
振り返ると昨日のおばちゃん達が赤石岳から手を振っている。

写真真ん中が百間平、左端の山が兎岳である。
遠い!

14:20 百間平、聖と兎がよく見える。
百間平から道は急降下して、百間洞へ

15:00 百間洞山の家到着。
ここで水を満タンにして、一休みして
まだ長い行程に備える。

百間平より聖と兎
兎岳山頂 15:40 百間洞出発。
水の重さがずしりと応え、ペースはあがらない。
そして、兎岳直下の登りで夜になった。
遙か眼下、駒ヶ根高原あたりで花火大会をやっている。
上から見る花火と言うのもいい物である。

18:20 真っ暗闇の兎岳山頂到着。
兎の山頂から少し聖の方へ下ったところに
避難小屋が在るはずなのだが、なかなか見つからない。
そうこうするうちにFさん夫妻のヘッドライトが切れ
明かりはAyuAyuのだけになった。
かなり心許ない。

10分くらい下ったところにちょっとした広場があり
右にかすかな踏み後がある。
試しにその踏み跡をたどってみると
あったのだ。避難小屋が・・・。
18:40 避難小屋到着。全員ほっとした。
かなりぼろいが、何とか泊まることは出来そうである。

とりあえず、椹島のバスが13時なので
3時起床、4時出発と言うことにする。

兎岳避難小屋



10月9日大雨強風のち曇り

朝、3時に起きてみると、外はガスの中。
視界が効かないので、明るくなってからの出発と言うことに
小屋のあちこちから雨漏りがしていて
コッフェルを置くとまるでドリフのコントである。

5:45 避難小屋出発。
聖への稜線は結構ナイフリッジで
明るくなってから出発してよかったという感じ。

7:45 人間も吹き飛ばす程の強風の中
聖岳山頂到着。
あまりの天候に笑っちゃてます。

逃げるように山頂を後にして
9:10 聖平
13:00 登山口到着。めでたくバスに間に合ったのでした。

聖岳山頂

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