知床峠(738m)
 言わずとしれた知床横断道路のサミット。
何回もここを通っているが完全に晴れたのは1回だけ。
晴れれば羅臼岳を目の前に仰ぎ見る豪快な景色。
ひとたび天候が変わると真夏でも寒風吹き荒ぶ最果ての峠。

 ウトロから登ると最初海岸沿いの平坦路が続き、
知床自然村への分岐から急カーブの続く急坂になる。
途中プユニ岬の展望台からはウトロの街が俯瞰できる。
知床自然センターからは知床林道への道を分け、直線的に登る。
森林限界が近づき回りが灌木だらけになる頃にカーブが増えてくると
あと一登りで知床峠のパーキングに着く。
 この峠は北西の季節風が強い影響で羅臼側とウトロ側で植生が異なる。
ウトロ側では300mまでが広葉樹林帯、650mくらいまでがダケカンバ帯
ここで森林限界となりこれより上はハイマツ帯となる。

知床峠
知床峠羅臼側 これに対して羅臼側は北西の季節風が当たらないので
森林限界がずっと高く、700mくらいまでダケカンバ帯が続く。
また、ウトロ側と違ってトドマツ、ミズナラ、ダケカンバなどの
針広混交林が広い範囲に渡って続くのも特徴的。
何となく殺伐とした雰囲気のウトロ側に対して、
羅臼側は深い森の中を道が急カーブでうねうねと続いている。
また天気が良ければご覧のように北方領土も一望できる。